読書メモ「米国製エリートは本当にすごいか?」

読書メモ
ヤサブロー
スラマッパギ〜(マレー語でおはよう)、ヤサブローです。
今回は、読んだ本を読書メモとして記事にしたいと思います。

なぜ、読書メモをブログにアウトプットしようと思ったかというと、アウトプットを意識してインプットした方が「効率的だから」です。
(後は、最近ブログ書きたいと思っていたけどなかなか書けていないので、簡単に書けるネタ作りという意味も・・。)

というわけで、上のツイートにある、1. Predicting, 2. Visualizing, 3. Connecting, 4. Summarizing, 5. Questioning, and 6. Infillingという6つの要素の中でも、4. Summarizing (要約する)、5. Questioning(質問を設けて回答する)をやりたいと思います。さらにブログで2. Visualizing(図を書いて見える化する)までできれば良いなと思います。

今回読んだ本は、「米国製エリートは本当にすごいのか?」というNewpicks編集長、佐々木紀彦さんの本です。

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米国製エリートは本当にすごいのか?読書メモ

ここからは、ソクラテスさんとの会話方式で書いていきます。

ソクラテス
ざっくり言うと、何が書いてある本なのかね?
ヤサブロー
筆者がスタンフォード大学院で「米国製エリート」と共に勉強した経験とリサーチから、「米国製エリートって、実際どうなん?」と言う問いに答えている本。そこから派生して、「現代アメリカの姿」、さらに日本人は「米国製エリート」とどうやって戦っていくべきかが書かれています。
ソクラテス
ふむ。では、「米国製エリート」って、なんじゃ?
ヤサブロー
アメリカの大学あるいは大学院で学び、その後様々な業界で活躍している国を背を背負うリーダーたちのことです。(アメリカ人以外、インド人、中国人、韓国人なども含む)
ソクラテス
で、実際どうなん?って書いてあるんじゃ?
ヤサブロー
「感嘆するところもあるが、そうでないところもある。ただし、日本が学ぶべきところは数多い」と書いてあります。
ソクラテス
具体的には?
ヤサブロー
まず、大したことない、と言うところは3点。数学力と、②成績評価の甘さ、授業のレベルがあります。まず数学力ですが、アメリカの大学に入るために必要なセンター試験のようなものがあります。SATと呼ばれるものです。それに関しては、特に数学のレベルが日本のそれに比べて低い。つまり、高校卒業時点では学力のみでいえば日本の学生の方が総じて高いと言える。成績評価は「米国の大学は成績悪ければ退学」と言う神話が日本にはあるが、それは神話にすぎない。大学も結局客商売なので、そんなことはない。授業のレベルは、みんながNHKで放映されたサンデル教授のような授業ばかりではなく、低レベルだなと思う授業もある、と行ったところ。
ソクラテス
感嘆すべきところは?
ヤサブロー
2点。一つは、卒業生からの寄付金が莫大で、その運用もうまい。二つ目、天才を作る機関ではないが、平均以上の秀才をつくることシステムができている。授業の課題図書が膨大で、年平均480冊読む彼らは、インプットだけではなく、期末のレポート、プレゼン、クラスでの発言などのアウトプットによって評価されるため、大量のインプットとアウトプットをすることにより、学生の知的体力が養われる。
ソクラテス
この本の問題意識はなんじゃ?
ヤサブロー
①多くの日本人は、米国のエリート、教育システム、そして米国という国を正しく理解していない。②それを理解した上で、日本のエリートはどうあるべきか。
ソクラテス
その問題の解決方法は?
ヤサブロー
①米国の経済、ビジネス、歴史観、を学ぶこと。

この本では、なぜ米国エリートが経済学を重視し、揃ってウォール・ストリートの金融業界への就職を目指し、軍事エリート、政治エリート、経済エリートと三種類のエリートがいる中でも、経済エリートが一番強いのか、という事に関して、「米国が封建時代を経験していないから」と説く。貴族や武士が商人を統治するという伝統がありませんでした。もちろん建国時から、欧州から渡ってきた旧上層階級は存在しましたが、南北戦争前後、そして1800年代後半から1900年代前半に及ぶ成金との戦いに負けた。それにより、成金を抑え込む貴族がいないことにより、金を手に入れれば、名声も名誉も手に入れることができた、ということです。

さらに歴史を紐解けば、米国のダブルスタンダードへの理解も深まります。つまり、民主主義や自由と平等といった理想主義を掲げながら、自国の利益を徹底的に追求する現実主義についても、北部、南部という切り口でアメリカを見ればわかる、とのこと。

北部は、英国の植民地であった時代に、入植者が作り上げた「ヤンキー文化」と呼ばれるピューリタニズムを原点としたカルチャー。「道徳的な潔白さ」、「社会改革」がその特徴。現在の民主党につながる文化。

南部は、17世紀のピューリタン革命時に、クロムウェルに追われた王党派たち。奴隷を使った大規模農園を経営し、階層的、伝統的、かつ貴族的な文化を作り上げた。現在の共和党につながる文化。

北部の人々は、「米国は世界の規範とならなければいけない」という使命感を持ち、理想主義を掲げます。

南部の人々にとっての米国とは、「大英帝国の後継国」。移植者の最大の目的は、「手っ取り早くお金もちになること」でした。

米国のエリート文化は、北部から、そして大衆文化、ブルース、ジャズ、ロック、R&B、などは南部から生み出されています。

面白いのは、貿易面での考えの違い。北部は製造業をメインとするため、自国の利益を守るため「保護主義」、南部は農業がメインなので、輸出先として海外マーケットを欲していたため、「自由主義」をとっていること。北部はリベラルな文化を生み出したが、貿易は保護主義なのですね。

外交面では、北部は平和主義、孤立主義なのに対して南部はタカ派。

アメリカは広大で肥沃な国土を持ち、東西は海囲まれ、南北はカナダとメキシコという経済的にも軍事的にもアメリカの驚異ではない国に挟まれていることから、アメリカは「世界で最も大きな島国」であり、内向きなガラパゴス本家本元である、という論も面白かったです。

南部と北部の写真

※写真はWikipediaから拝借しました。

ソクラテス
②の解決策は?
ヤサブロー
それについては、第6章、「日本人エリートの未来」で語られています。

知力を3つの要素に分解すると、以下のようになります。
1.インプット:良質な知識と情報をインプットする力
2.プロセス:知識を、情報を組み合わせて論理的かつクリエイティブにまとめる力
3.アウトプット:自分の意見を表現し、対話を通じて磨いていく力

その中でも、日本人は2.のプロセスに焦点が当たりがちで、論理的思考力を鍛えることがブームのようになっている。しかし、筆者が重視すべきと主張するのは、1.の良い知識や情報をインプットする力、そして、3.の対話力、です。

どんな料理でも、素材が悪ければ美味しくないのと同じように、どれだけ頭が良くても、インプットする知識に偏りがあるとよろしくない。インプットする力が肝要である。
さらに、できた料理を友人に試食してもらい、改善点を聞くことができれば、もっと美味しい料理ができるようになる。その意味でアウトプットと他者との対話力が大事、とのこと。

ソクラテス
インプット力を鍛えるにはどうすれば良いのかな?
ヤサブロー
良いソムリエに良書を紹介してもらい、とにかく数を読むこと。具体的には、有名教授のシラバスをウェブで入手し、その課題図書を読むとだいたいの知識が得られるそうです。
ソクラテス
対話力は?
ヤサブロー
批判を恐れず、集団で議論することを「習慣」として取り入れること。批判をお願いする友人選びも大切。そういう意味では、クオリティのある人脈作りが重要である、とのこと。
ソクラテス
この本を読んだソナタの感想は?
ヤサブロー
米国の大学院でMBAを取りたいと思っている今、このような米国の歴史をざっくりと説明してくれた第4章「歴史ー歴史が浅いからこそ、歴史にこだわる」は勉強になりました。インプットの質と量を上げる必要性も腹落ちしました。MBAに行く前に、有名教授のシラバスの課題図書をまずは日本語で読んでおこうかな、という具体的な行動につながるアイディアを得ました。
ソクラテス
この作者が、本で一番伝えたかったのは何んだと思うかね?
ヤサブロー
日本に、「バランスの良い愛国心を持った」「明るいリアリスト」が育って欲しいと思っていると思います。つまり、正確な歴史を学び、悲観的にならず、客観的に歴史を語れる、物事のプラスとマイナスの両面を見た上で自分と周りの人間を明るく鼓舞する愛国者が育って欲しいと。
ソクラテス
それはなぜ?
ヤサブロー
本書の「おわりに」で、日本がこれまで育ててきた現場一辺倒主義の内向きのエリートでもなく、米国式の抽象思考が得意なエリートでもなく、バランスのある日本オリジナルのエリートが育って欲しい、と語っているからです。
ソクラテス
この本の題名は、内容と合っていると思うかい?
ヤサブロー
第1章に関しては、「米国製エリートは本当にすごいのか?」について書かれていますが、実際は、筆者の米国論に多くの文字数が割かれ、最後には、日本のエリートのあるべき姿に関して書かれています。
ソクラテス
筆者はこの本を面白くするためにどのような工夫をしていると思う?
ヤサブロー
自分の米国留学時代の経験談を交えたり、国際政治を日本の野球球団になぞらえたり、クラスルームに置き換えたりしています。
ソクラテス
作者は本の出だしをどのように工夫している?
ヤサブロー
勝海舟、福沢諭吉による日本のトップのリーダーシップ、知性を嘆く発言を引用しています。そしてそれは東日本大震災で右往左往した現代の日本のリーダーにもつながる、という問題意識を提示しています。
ソクラテス
本の終わり方はどうだった?
ヤサブロー
日本のオリジナルエリートが育つような期待、そして文庫版あとがきでは、この本は筆者のアメリカ留学「敗戦記」であると。そして、留学を終えた筆者が、日本製エリートの教養をあげるための新たなメディア、つまりNewspicksの編集長として「世界一の経済メディア」にする!という抱負で終わっています。
ソクラテス
この本で最も重要な一文はどれじゃ?
ヤサブロー
「根拠に乏しい明るさは論外ですが、物事のプラスとマイナスもすべて受け止めた上で、自分と周りの人間を明るく鼓舞するーーそうした”明るいリアリスト”こそが、真の愛国者だと私は思います。」ですかね。
ソクラテス
なぜ?
ヤサブロー
本書で一貫して筆者は、歴史に対しての正しい向き合い方、そして日本との対比としての「米国」を説いています。すべては「日本人」として、変わりゆく世界でどうやって戦って行くべきか、を伝えたかったと思います。この一文は、日本のエリート、そして日本人全てに向けたメッセージであり、それがゆえに一番重要な一文だと思います。
ソクラテス
なるほどね。今日の対話はこのくらいにしておこうか。
ヤサブロー
ありがとうございました!
ヤサブロー
このような読書メモも、読書の度に?(無理か?)作っていければ頭に残りやすいかなーと思います。また今後違う本でやって見ます!ではまた!

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